発達障害のあるお子様向け キャリアデザイン教育
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こんなときTEENS第5弾~発達障害児のための就労に向けた取り組み~

こんなときTEENS 2015年11月9日

TEENS横浜の飯島です。

ドミノイベントが大盛況の中無事終了。12月にはクリスマスカフェ体験のイベントを予定しており、1月には先日お知らせした通り川崎に新たに放課後等デイサービスをオープンします。夏に続いて、冬のTEENSも盛り上がってまいりました。

本題に入る前に。先日TEENS御茶ノ水にお邪魔したところ、小学校高学年のA君に「今何年生なの?」と話しかけられました。そんなに若く見えるかしらと喜んでいるのも束の間、どうにも話が噛み合いません。

飯島「もう働いているから、何年生とかはないよ」

A君「なんで?学校辞めちゃったの?」

飯島「辞めちゃったんじゃなくて、小学校も中学校も高校も大学も全部卒業しちゃったの」

A君「もう学校行かないの?」

飯島「多分行かないかなあ。A君も大人になったら働くでしょう?」

A君「ううん、僕はずっと学校にいるよ。だってお父さんとお母さんがもう働いてるし」

衝撃的な一言に一瞬固まってしまいましたが、その後こんこんと説明をしました。おそらく分かってはもらえなかったでしょうが、これからTEENSでの活動を通じて理解していってもらうことを切に願っています。

そんなわけで前置きが長くなりましたが、こんなときTEENS第5弾、「就労に向けた取り組み」についてご紹介しています。TEENSの大きな目標が「はたらく力を身につける」ということなので毎日が就労に向けての準備とも言えますが、今回はTEENSで行っている具体的な力プログラムについてお話をしていきたいと思います。

1.お仕事体験

TEENSの最大の特徴でもあるお仕事体験。リアリティを追求しながら、疑似職場でお子さんたちにお仕事に励んでもらう、という内容になっています。コースは大きくわけて2つ、様々な職種にチャレンジする一般コースと、主にパソコンを使用する業務に携わる専門コースがあります。

写真
11月からの一般コースは
接客を学ぶ『カフェTEENS』

プログラム内容の詳細については別の機会にご紹介したいと思いますが、根本的なねらいはどのコースも同じです。プログラム最中、お子さん同士は「お友達」ではなく「同僚」としての接し方を学びます。なのでおしゃべりしたくても控えなければいけませんし、逆に話したくなくても必要なコミュニケーションをとらなければなりません。スタッフは「上司」や「先輩社員」となり、敬語や丁寧な振る舞いを求めていきます。学校ではないので教えられるだけではなく自分から質問をし、終わったら報告をしなければいけません。締め切り時間を破れば注意をうけますし、次回間に合わせるためにはどうすればいいかの指導を受けます。仕事をきちんとやり遂げることができれば高く評価され達成感と充実感を感じることができ、その逆もありえます。

年齢や特性に応じてハードルの上げ下げはしていますが、いずれにせよ将来働く際に必要とされる能力です。定型発達のお子さんの場合、他の人の振る舞いを見たりしながら自然と身につけられるものですが、発達障害*のお子さんの場合はそうはいきません。実践的に、上手に失敗しながら、ひとつひとつ学んでいく必要があります。

2.カイエン隊(実習斡旋サービス)

こちらは計画段階ですが、就労を目指すお子様向けの実習紹介のサービスです。

一般校に通っている場合、就職に向けての実習実施について、学校が協力してくれない場合は少なくありません。そのため、当社が就労移行支援を通じて広げてきた人脈を活かしながら実習場所の紹介と参加前後のフォローを行っていきます。就職を前提としない実習の募集もございますので、体験ではなく実践的に‘働く’ということを学びたいお子様におすすめです。

※こちらは放課後等デイサービスではない民間サービスとして実施の予定です。詳しくは所属拠点のスタッフまでお申し付けください。

5回にわたってTEENSで行えるサービスについてご紹介をしてまいりましたが、利用されている親御様の中にも「こんなこともできるんですね。お願いしてもいいですか」というお言葉をいただけるようになり、嬉しい限りです。「こんなときTEENS」のシリーズは今回で一旦終了とさせていただきますが、またご紹介したい内容ができた際に不定期でお話させていただこうと思っています。

おまけ。TEENS川崎のお部屋ができあがりつつあります。手前味噌ですが、放課後等デイサービスとは思えぬお洒落な室内です。

 
*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます
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