発達障害のあるお子様向け キャリアデザイン教育
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こんなときTEENS 第3弾~発達障害児のためのカウンセリング~

こんなときTEENS 2015年10月15日

TEENS横浜の飯島です。

突然ですがお知らせです。TEENSでできることについてまとめた「こんなときTEENS」が冊子になりました! 当社サイトよりご覧ください。一般的な放課後等デイサービスや塾との違いをお分かりいただけるかと思います。

さて、今回は予告した通り「カウンセリング」についてお話しします。先に申し上げておきますと、TEENSのスタッフはプロのカウンセラーではありませんし治療としてカウンセリングを行うことはありません。主にはお子様の考えの整理をしたり、客観的視点を伝えることを目的に行います。

平日の学習支援の時間に実施が可能です。マンツーマンでの対応になるためスタッフの人数が確保できた時のみ行えますが、16:00~16:30のハッピーアワーと呼ばれるお子様の少ない時間帯は比較的利用しやすくなっています。

内容は特に問いませんが、今回はよくある相談内容を2つ取り上げたいと思います。

進学の悩み
こちらはご本人からというよりは主に親御様から「話を聞いてあげてほしい」というご要望をいただいて実施するというのがほとんどです。というのも、お子様本人が進路に悩んでいるというのは少数で、明確なビジョンがあり特に迷いもないか、あるいは何も考えていないかのどちらかの場合が多いからです。

前者については、学力的に難しい学校への進学を希望するなど、非現実的な希望をもちやすい傾向があります。チャレンジしてみて失敗するのもよい経験、ということもありますが、問題なのは根拠なく「大丈夫だろう」という自信をもっているため、失敗した際に気持ちを立て直すことが難しくなってしまう場合があるということです。そのため、客観的に見て現在の能力はどれくらいなのか、合格の可能性はどれくらいなのか、不合格だった場合はどうするのか、先の見通しを立てられるように支援をしていきます。

後者については、進路選択にあたって「学校に言われたから」「親に言われたから」と主体的に考えることが難しい傾向があります。理由としては(1)将来についてリアルにイメージすることが難しい、というパターンと、(2)失敗体験から学習や進学に関するモチベーションが低い、というパターンの大きく2つに分けられる場合が多いです。どちらについてもスタッフとお話をしていれば解決する、という問題ではなく長期的に実践的に学習支援やお仕事体験に取り組んでもらうことが有効です。カウンセリングは、将来に関する展望や自立の必要性について、改めてゆっくりと伝えて整理していく場として活用しています。

余談ですが、進路選択については9月に「発達障害に理解のある中学・高校合同説明会」なるものを開催をして情報提供も行っています。来年も初夏に実施をする予定です。

学校でのお悩み
友人同士のコミュニケーションに悩むASD(自閉スペクトラム症・アスペルガー症候群)のお子様、勉強がついていけずに悩むLDのお子様、不注意によるテストのミスや忘れ物に悩むADHDのお子様、、、皆さんそれぞれのお悩みを抱えています。カウンセリングをする中では、「休憩時間に皆が何を話しているかが分からない」「ふざけている人を注意したら逆に叱られた」「勉強ができずに馬鹿にされた」「忘れ物をして班の人に注意された」「文化祭の準備は何をしてよいか分からず、帰宅したら次の日に怒られた」なんて切ないエピソードが沢山聞こえてきます。カウンセリングの席では、吐き出して気持ちを楽にしてもらうと同時に、相手はどういう風に考えて行動したのか・自分はどうすべきだったのか、それらを振り返るためのお手伝いをしています。

お子様が中学生を過ぎたころになると、「最近は学校の状況について話したり、相談してくれなくなってきたので心配です」という方がいらっしゃいますが、ご安心ください。むしろ順調に成長しているという証だと思ってください。ただ、同年代とのコミュニケーションが苦手なお子様が、ひとりで抱え込むことがないように信頼できる相談先を確保できるように、こっそりとお手伝いをしてあげられるとよいでしょう。

他には就職に関するお悩み相談も多いですが、長くなってしまうのでそちらについては次回取り上げたいと思います。

 

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます

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