TEENS川崎の飯島です。
3月に入りまして、TEENSの受験生たちからは合格の一報が続々と入ってきています。合格おめでとうシリーズは随時更新予定ですが、今回は来年度の受験に向けてのお話をしていきたいと思います。
中学・高校への進学をどうするか、というのは発達障害*のあるお子様をもつ親御様には悩ましい問題です。以下、TEENSの親御様からよく伺う相談の一例です。
どの進路が一番良いのかは、お子さんの特性やお住まいの地域よって異なるため一般論では語れません。とはいえ進路を考える上でのいくつかの指針はあります。以前ニュースレターに寄せられた質問と回答を載せておきます。
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Q. 中2男子、就学後人間関係が上手く行かず小学5年で検査結果からADDと言われ、現在はアスペルガーとの診断結果。公立 普通校で週1の通級中。成績は中の下、サポートが期待出来ない公立高校への進学が不安。私立の選択基準が分からない。公立高校でやっていけるか。
飯島. 公立高校でも学力レベルは選べますので、後は(1)集団の中で過ごすことができるか、(2)学校生活の中で特別な配慮を必要としないか、(3)たとえ失敗があっても切り替えることができるかの3点がポイントになるかと思います。例え赤点ばかりでもあまり気にせずうまく周りに助けてもらいながら学校生活を送れるタイプの発達障害のお子様もいます。逆に、感覚過敏だったり環境や状況の変化に弱いタイプですと、どんなに学力が高くても支援と配慮が得られる環境の方が望ましいでしょう。
とはいえ、必ずしも私立の方が環境的に優れているとも限らず、神奈川県立横浜修悠館高等学校のように、公立でも発達障害児教育に力を入れている学校もあります。また、下記リンクの記事にもあるように、公立高校で特別支援を実施する動きも始まっています。
参考:高校での特別支援教育 http://benesse.jp/kyouiku/201512/20151204-1.html
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「そうは言っても具体的な判断材料が欲しいわ!」という皆様にセミナーと合同学校説明会開催のお知らせです。
ひとつめは当社主催の「~なるほど発達障害~ 定例セミナー Kaien Meetup」より、「発達障害に理解のある学校選び 総論」です。元進学塾講師のスタッフが首都圏の進学事情と発達障害のあるお子さんの進路選択のポイントについてお話します(3月、4月に開催予定です。詳細は専用ページをご覧ください)
ふたつめは以前もお知らせした「第2回発達障害に理解のある中学・高校合同説明会」です。今年6月に開催を予定しています。首都圏にある発達障害に理解のある学校と、個別ブースにてご相談いただけます。こちらについては既に準備を始めており、後日別記事で詳しくご紹介をしていきたいと思いますので、ご期待ください!
*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます