蓮田先生 もうひとつ、面白いものをご紹介します。sTED(Seisa Transnational Education Design:通称ステッド)というのですが
岸 sTED?
蓮田先生 はい。TEDはご存知ですよね?全国の星槎の中高校生、近隣の高校生が一堂に会して、アフリカやアジアとのつながりや国連のSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)をテーマに、10年先、20年先、50年先の未来ついて考え、行動するためのアクティブラーニングとして、プレゼンテーションのコンテストを行っているんです。
sTEDの様子はこちら☞世界とつながるプレゼンテーション!星槎発 中高大のシームレスな学び。「sTED 2016」
この子、読むのが苦手なんですね。でも彼はしゃべるのが得意で、人前で話すことができる。だから、何人かでチームを組んでこのプレゼンを実現されているんです。文章作成が得意な子が台本を作って。その内容を覚えて話すのは難しいから、プロンプターを使ってチームメイトが文字を送って。で、この子の特性はみんな知っているので文字間や行間をあけて読みやすくしたりして、チームでこのプレゼンを作り上げているんです。
子どもたちの間で、合理的配慮が、一番グレードの高いレベルで実現できていますよね。これってちょっとすごいことだと思いませんか?こんな風に堂々と人前で話せますか?
岸 私は絶対にできないですね。すごい…
蓮田先生 僕らがやりたいのはこういうことです。一般の人でもできないでしょ、ということにチャレンジさせたい。プロンプターを使ってたっていいじゃないですか。これはトランプ大統領も安倍首相もやってるでしょ、って。彼らは排除をされたり、特別視されるような人たちではないんだと。ちょっとした工夫で力を発揮できる子どもたちなんです。そういうところを表現したいと思いました。
彼らをそのままの状態でステージに立たせれば物足りなさを感じ
岸 確かに、本当のTEDさながらのクオリティですね。
蓮田先生 ライトアップして、きちんと演出して。自分はこれからアフリカが大切で共生していかなければいけない、自分はどうアクションする?というテーマでプレゼンテーションをすると、これは訴求力が強いですよね。外務省とか横浜市国際局や一般企業の役員の方が来てもすごい、と仰ってくださいます。
そこで、この子たちはかわいそうな子たちですか?と問いかけるんです。できることができる環境がなかっただけなんです。そういうと、多分、苦手を持った子たちへの見方が変えられるんじゃないかなあと。
あと、sTEDは高大連携とか高中連携で大学の先生がプレゼンの指導をしてくれるんです。そうすると、特別なことを学んでいるという実感がもてるので自己肯定感は育まれていきます。で、このイベントが終わったら先生が週に2回プレゼンの授業をやろうよ、とか生徒たちが自分から言い出すんです。これってすごいですよね。
岸 子どもたちにとって特別な経験になるんですね。TEENSにも参加したいという子はいそうです。
蓮田先生 あ、ぜひぜひ参加してください。うちの代表は星槎でくくるなと言っているので、sTED2日目はオープン参加としています。近所の小学生もくるんですよ。なのでぜひ、TEENSの子たちも、うちの子たちとメダル争いをしましょう。すごく大きな成長の機会になると思いますよ。
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TEENSでは発達障害の子どもたちの進路選択の幅を広げるべく「発達障害に理解のある学校」の情報を集めています。
「我こそは発達障害フレンドリー校だ!」という学校関係者のみなさま
「わたしの通う学校こそ発達障害フレンドリー校だ!」という在校生・保護者のみなさま
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*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます