発達障害のあるお子様向け キャリアデザイン教育
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発達障害のあるお子さんたちの卒業イベント | 放課後等デイサービスのイベントレポート

2018年3月24日

TEENS御茶ノ水の高野橋です。

3月21日(水・祝)は寒の戻りで都心部でもみぞれが見られ、真冬並みの寒さとなった一日でした。通常、祝日はTEENSがお休みですが、この日は18歳でTEENSを卒業されるお子さんの卒業イベントを行いました。

卒業式に花束を送る男の子のイラスト

放デイは高3卒業時まで利用することができます。

 

現在、TEENSは首都圏を中心に7つの事業所を開業しています。3回目の開催となる今年度は、東東京、西東京、神奈川の3つの会場で行いました。当日は悪天候の中、今年度TEENSを卒業されるお子さん、来年度もTEENSを利用されるお子さんに加え過去の卒業生を来賓としてお招きして、延べ100人以上にご参加いただき、大盛況となりました。

参考リンク:昨年度の卒業イベントの様子

卒業生に「感動してもらう」黒子としてイベント準備をする現役生

卒業イベント開宴の2時間ほど前に会場に集合したのは、現TEENS生の後輩たち。はじめに確認したのは、このイベントの目的です。

「卒業生に感動してもらうこと。そのためにどうしたらよいかを考え、実行しましょう。」

他者目線をもつのがなかなか苦手なお子さんたち…。「相手に喜んでもらうにはどうしたらよいか」考えて頂きました。

準備は受付班、買い出し班、式の司会進行班など6つのセクションに分かれての業務となります。自分たちの業務内容を確認し、役割分担をした後、準備を行いました。どのお子さんも真剣な表情でした。

役割分担の相談中。

 

「ご卒業おめでとうございます。」 

卒業生が会場に足を踏み入れると、現役生たちから自然とそんな言葉が。

現役生のお子さんの司会の下で、卒業イベントが始まりました。

開会は、「乾杯」から。

乾杯の準備の声がかかると、現役生が一斉にドリンクコーナーに集まりました。慣れた手つき…とは言えませんが、自分の分ではなく、卒業生のドリンクの用意を一生懸命行っていました。機転の利いたお子さんが、卒業生一人ひとりに「飲み物は何になさいますか」と聞いて回っていました。「相手に喜んでもらうこと」を考え、実行できた成果です。

何とか全員にドリンクが回ると、乾杯の音頭で盛大に始まりました。その後は卒業生と現役生、スタッフも入り混じって、レクレーションを通して交流しました。進行を担当したのも、現役生のお子さんたちです。

グループで行うゲームを通して、お子さん同士の会話の輪が広がります。また、このイベントではおなじみの「TEENSクイズ」も大いに盛り上がりました。レクを担当したお子さんたちは、とても緊張した様子で本番を迎えていましたが、見事進行を務めることができました。「相手に喜んでもらう」成功体験が自信を持つきっかけにつながればと思います。

卒業生のリアルなメッセージが現役生の心に火を灯す

 さてイベントもクライマックス、いよいよ卒業証書授与です。卒業生は一人ずつ、スタッフからTEENS卒業証書と記念品を受け取りました。

スタッフからメッセージとともに証書授与

 

証書授与の後、卒業生から一言ずつ、メッセージをいただきました。

「TEENSでは、社会につながることを学べた。」
「自分から質問したり、わからないって言えたりできるようになった。」
「難しいことも失敗もあったけど、一生懸命やった。」
「TEENSでいろんな人たちとかかわれて、今の自分がある。自分にとって必要な場所だった。」

今年度、TEENSを卒業したお子さんは54人。卒業生たちの進路は幅広く、大学や専門学校に進学する人、就職する人、就労移行支援を予定する人など、様々です。これまでTEENSで学び成長してきた当事者の語るメッセージは、重く響くものがありました。参加者全員が真剣に耳を傾けていました。

 卒業記念品として、「訂正印」を贈呈しました。これから「社会」に飛び出す卒業生に「失敗しても大丈夫。いつでも見守っていますよ」というメッセージが込められています。

卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。 今後のみなさんのさらなるご活躍をお祈りしています。

準備、運営にかかわった現役生のみなさん、大変お疲れ様でした。卒業生から頂いたメッセージと、「相手に喜んでもらう」というミッションを成功させた体験を胸に、新年度もともに学び成長していきましょう。

参考リンク:TEENSとは

参考リンク:はたらく力とは

参考リンク:お仕事体験とは

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます

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