TEENSの田生です。TEENSでは6月10日(土)に、第3回「発達凸凹があるお子さんのための合同学校説明会」を実施します。続々と入る予約の数をみて改めて「我が子にあった進学先を探したい」という保護者様の強い思いを感じているところです。それを受けて今回は、「発達障害*のあるお子さんの進学先について考える」というテーマでお話をしていきます。
まず、公立の小学校・中学校にある教育の場の種類とそれぞれの場所で受けられる支援についてご説明します。
「通常学級」とは、地域の学校にある大多数の子どもたちが通う学級のことです。1学級に在籍している子どもの数は標準で40名(小1は35名)、全国の平均では28名です。特別支援教育の対象である子どもについては、個別の指導計画が策定され、個々のニーズに応じた支援を受けることができます。例えば支援員の加配や、障害特性に応じた配慮(合理的配慮)として、拡大教科書などの教材を使用したり、補助ツールを使用したりすることができます。
「通級指導教室」では、通常学級に在籍をしながら、週に何時間か別の教室において通常学級で学ぶことが難しい学習内容を学ぶことができます。学べる内容は学校の方針や子どもの状態によって異なり、
学習内容や通級の時間は異なります。自閉スペクトラム症やADHDの子どもに対してソーシャルスキルを教えたり、LDの子どもに対して算数や国語の個別指導を行ったりと柔軟な対応をしている例が多いです。
通常学校にある特別な学級です。1学級あたりの標準学級人数は8名で、全国の平均では3名です。特別支援学級では、特別支援学校の学習指導要領が適用され、より個々のニーズに応じたカリキュラムを学びます。自治体によって、特別支援学級の種類や数は異なるので、各自治体の教育委員会のホームページをご覧ください。
特別支援学校は、通常学校とは別の学校です。1学級あたりの標準学級人数は6名で、全国の平均は3名です。特別支援学校では、特別支援学級と同様に、特別支援学校の学習指導要領が基本的には適用され、個々に異なるカリキュラムを学びます。都道府県立と市区町村立の両方があるため、こちらも自治体のホームページをご覧ください。
大切なのは、お子さまが一番学びやすい・過ごしやすい環境を選ぶことです。
下記にそのためにポイントとなることをまとめました。
まず大切なことは、お子さまの実態を把握し、どのような支援や配慮があれば過ごしやすいのか、学びやすいのかを整理しましょう。ご家庭で話し合い、そして通っている幼稚園・保育園や療育施設の職員、医療機関などに聞いてみることにより、お子さまにはどのような支援や配慮が必要か、書き出してみましょう。
自治体によって通級指導教室、特別支援学級や特別支援学校の種類や数は異なります。また、1学級あたりの人数も異なります。まずは自治体のホームページを見て近くにどのような学級があるのか調べてみましょう。その上で分からないときは、教育委員会に問い合わせてみましょう。同じ自治体に在住している先輩の保護者さまに聞いてみることも、とても有効です。
情報収集をした後は、実際にいろいろな学級に見学に行ってみましょう。学校や学級の方針や雰囲気は場所によって異なります。例えば同じ特別支援学級でも場所によってまったく異なる可能性があります。実際に見学をしてみることによって、お子さんに合っているかどうかを見極めましょう。
1で書きだした内容を振り返り、お子さまが必要な支援が受けられる場所を選びましょう。なお、一度選んだ道をずっと進んでいかなければいけないかというとそうでもなく、お子さまの成長にあたり、在籍学級を変えることもできます。通常学級から特別支援学級、特別支援学級から通常学級、特別支援学級から特別支援学校などに転学することも可能ですので、将来を見据えながらもその時のお子さんのニーズに合わせた就学場所を選びましょう。
TEENSでは「第3回 発達障害に理解のある学校合同説明会 」を6/10(土)に 品川で開催いたします。発達凸凹のある生徒へのフォロー体制を個別に確認できるほか、元進学塾教室長に進路相談ができるブースもご用意しています。奮ってご参加ください!
*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます