TEENS横浜の井手です。今回は2月に行われたお仕事体験 専門クリエイティブコースでのプレゼンテーション大会についてお送りします。
専門クリエイティブコースは、マインクラフト内に回路を用いた仕掛けのある建物を作成する【建築部】、Scratchでゲームを作成する【システム部】などで、プログラミングの初歩を楽しく学ぶコースです!…と言っても最近ではプログラミング教室自体目新しい習い事ではなくなってきました。
しかし、TEENSの専門クリエイティブコースと他のプログラミング教室には大きな違いがあります。それは、お子さん方に『お仕事』として作品を造ってもらう点にあります。
「ゲームをするのが大好き」「将来はゲームを作る仕事についてみたい」というお子さんがTEENSにも多くいらっしゃいます。しかし、実際のゲーム作成現場で求められるのはプログラミングのスキルや独創性だけでなく、ターゲット層が思わずプレイしてみたくなるような仕掛けを形にしていく力もまた、仕事としてゲームを作成する上で問われます。
Scratchでゲームを作成する【システム部】でも、毎回ターゲットが設定され、どんなに凝った作品であってもターゲットを一切無視したものは仕事として評価されません。発達障害*のあるお子さんが苦手とする『他者目線』をこの専門クリエイティブコースではゲーム作成を通して意識していきます。
今回作ったのは『シューティングゲーム』です。
先月末に行われたプレゼンテーション大会及び授賞式では、昨年の12月からコツコツ作成してきたゲームを同じコースに通うみんなの前で発表していただきました。聞き取りやすい音量・スピードで話したり、意見や感想を求められたら答える等、普段行なっているゲーム作成よりもお子さん方にとっては難易度の高いセッションです。
パソコンは得意だけれど発表となると何を言っていいのかわからない、そんなお子さんでも負担なく参加できるよう、穴埋め式のシートに記入をしていくだけでプレゼンテーションの原稿が完成するシートをご用意しています。
ここTEENS横浜では、
など、自分の『苦手』に精一杯向き合いながら各々のプレゼンテーションを行いました。
そしてプレゼンテーションの後は、東京都と神奈川にある全TEENSをモニターで繋いで優秀作品の発表がありました!
画面を通して初めて見るそれぞれの場所で仕事をする『同僚たち』に皆さん興味津々でした。優秀作品には、ターゲットを最も意識した作品に贈られるターゲット賞、高い技術をもった作品に贈られる技術賞、そしてその両方を兼ね備えた作品に贈られる技術大賞の3つがあります。
ターゲット賞、技術賞を受賞したお子さんには、モニターを通して自分の作品の説明と授賞の感想をコメントして頂きました。緊張もあったと思いますが、それを匂わせない堂々としたコメントに、これまでのお仕事体験で重ねてきた成果を垣間見ることができました。
そして栄えある技術大賞は…なんと2期連続でここTEENS横浜のA君が受賞しました。(教育的観点から言えば別の方を表彰すべきかもしれませんが…、お仕事なのでこの辺り結構シビアです)
すごい!となるはずが、TEENS横浜の面々からは拍手以外の反応がなく…あれ?と思っていると、「A君の作品がすごいことは今までのお仕事体験でわかっていました。彼がとると思ってたので驚かない。」とのある意味賞賛ともとれるコメントをお子さん方から頂きました。
今まで毎回やってきたプチプレゼンではあんなに盛り上がっていたのに…とスタッフとしては盛り上げ方に関して反省が残りましたが、A君からは「2期連続で頂けて恐縮です。」との落ち着いた授賞コメントがあり、プレゼンテーション及び授賞式は無事終了しました。
*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます