TEENSの森谷です。
新年度が始まり、小学校6年生になった保護者の方から相談を受けました。ズバリ私立中学の中学校の選び方について。今回は中学進学塾での勤務経験を踏まえ、中学進学についての考え方をお伝えします。
中学校は大きく分けると公立中学校に進むか、私立中学校を受験するかの2つの進路があります。TEENSに通われており、今は発達障害*について配慮をしてもらった状態で小学校は通学出来ているものの、中学になったらどうなってしまうのか。不安に思われたようで、保護者の方からご相談を受けました。
「いい私立の中学校を知りませんか?」
私立にしたいと思った時、どんな学校がご本人に合うのか、難しいところですね。
ここですっぱりとどちらか言いきれてしまうと格好いいのですが、お子さんの状況、ご家庭の状況によって変わってくるため一概には言い切れないのが現状です。進学塾であれば成績如何によって入れる・入れないが明確だったのですが、こと発達障害が絡むと成績だけでは決めきれません。では、どんなポイントがあるかを考えていきましょう。
どんな学校をお探しですか?と尋ねた時に「とにかく手厚く見てくれる学校がいい!」という保護者の方は多いです。そして「生徒を手厚くサポートします!」という学校も増えてきています。しかしその『手厚さ』は本当に合致しているのでしょうか?
私が実際に『手厚さ』を売りにしている学校の先生とお話しした際に、ある学校Aでは『手厚さ』を「本人の望む大学に合格出来るだけの学力をつけさせるのが『手厚さ』。なので学校の中ではがっつり勉強させます」という意味で使われていましたし、別の学校Bでは「本人の自主性を重んじて、必要な時にサポートをしてあげることが『手厚さ』。なので学校ではのびのびと過ごしてもらいます」という意味で使われていました。
どちらも方針として間違いではありませんし、フィットするお子さんにとってはこれ以上なく快適な環境と言えるでしょう。しかし合わないお子さんにとっては学校Aは「とにかく勉強を詰め込まれて苦しい学校」になるでしょうし、学校Bは「見ているだけで手助けしてくれない学校」と感じられるでしょう。
大切なのは、お子さんの将来像にあわせて現時点で必要な”手厚さ”が備えられているかを考えることです。
フィットするかどうかを判断するのに一番いいのは、実際に通われている生徒さんを見てみることだと思われます。
とは言え、いきなり訪ねて行ってすぐに見学できるかというと、そんな学校は稀です。そこでお勧めなのが「体育祭」や「文化祭」にお子さんを連れていかれることです。集まっている生徒さんのおおまかな性格も掴めますし、そこで接している先生の様子も見ることが出来ます。「うちの子が入ったら…」と想像もしやすいのではないでしょうか。
昨年に第3回を開催し好評いただきました「発達障害に理解のある学校 合同説明会」ですが、今年も開催いたします!
残席僅かです。私立中学の進路についてお悩みがあれば、ぜひご参加ください!
*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます