TEENS新宿の諸見里です。
TEENSでは本格的な受験シーズンが到来し、お子さんたちは志望校合格に向けてこの寒さを吹き飛ばす勢いで一生懸命頑張っています。そんななか、TEENS新宿にも嬉しい報告がありました!
TEENS新宿では3人のお子さんが同じ高校を第一志望にしていたのですが。なんと!3人全員が見事、志望校に合格することが出来ました!!
先日のブログ「発達障害と大学受験~周囲はどんなサポートをするべきか?~」ではTEENS三鷹に通うお子さんが第一志望の大学に合格したということをお伝えしました。今回は第一志望の高校に合格するためにTEENS新宿で行った取り組みをご紹介いたします!
発達障害*のお子さんはイレギュラーな質問に対応することが苦手な場合が多いです。そんなお子さん達のために用意したのが「面接用の想定問答集」です。TEENSでは過去に同じ高校を受験したお子さんがいらっしゃることもあり、面接で実際に聞かれたことを盛り込んだ想定問答集を作成しました。
まずはこの想定問答集に対する回答をお子さん達に記入してもらい、暗記してもらうことから始めました。志望理由や長所・短所といった面接で聞かれる可能性が高い質問への回答を事前に考えておきます。
TEENS新宿で用意した想定問答集の写真。当社の大人向けサービス就労移行支援Kaienでも、同じようなものを作成して就活の面接に臨みます。受験の面接対策は、就活準備性も高められる機会となっています。
想定問答集の記入が終わったらいよいよ実践練習です!入室動作や姿勢・視線など、面接で注意すべきポイントはいくつかありますが、特にASD(自閉スペクトラム症)のお子さんは自分ではどこに課題があるか、なかなか気付くことが難しいです。
そこで!面接の様子を動画で撮影。スタッフと一緒に動画を確認し振り返りを行います。動画を観る前は「問題なく出来ていました」と、スタッフからのアドバイスを受け入ることが出来なかったお子さん。自身の動画を観て、「やっぱり、もっと背筋を伸ばした方が良いですかね、、、」という発言があった際は、動画を使った振り返りの効果に私自身が驚きました。
これまでは寝癖がついていたり、シャツが出ていたりしても全く気にしなかったお子さんが、外出する前に鏡を見て身だしなみを整えるようになっています。また、敬語が使えなかったお子さんがスタッフに対して敬語で話しかけてくれるようにもなりました。親御さんからも「身だしなみについて親がいくら言っても全く聞く耳を持たなかったのに、TEENSさんで対策をするようになってから意識が変わったみたいです。」と嬉しいお声もいただきました。
面接練習や作文対策は入試のためだけに行うのではありません。もちろん、近い目標として志望校合格がありますが、高校に入学した後もお子さんたちの人生は続きます。むしろ、高校に入学してからの人生の方が長いです。
TEENS学習支援のこだわりにある通り、TEENSの学習支援は目先の学力の向上だけを目指しているのではなく、勉強を通じて「はたらく力」を伸ばしていくことを目指しています。今回の受験対策を通じて身に着けた「身だしなみを整える意識」や「丁寧な言葉遣い」などは将来、働くうえで必要になってくる力です。お子さん達の「はたらく力」をさらに伸ばしていけるよう今後もサポートを続けていきたいと思います。
<参考リンク>
*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます