TEENSでは、毎月 思春期 発達障害* × はたらく力をテーマに、無料のウェブセミナーを開催しています。
12月のゲストは、都立永福学園の校長、伏見明さん。長年、特別支援教育に携わる伏見さんのご経験を基に、今回は未就学児から始めるキャリア教育について考えます。
将来の自立と社会参加に向けて早期から身に付けておくべきことは?
自己決定力や自尊心を高めるために、お父様・お母様が大事にすべき関わり方は?
発達障害の未就学~小学校低学年の子の成長を支える皆さまへ。子どもたちが強くしなやかに生き抜くために、将来を見据えて今からできることをお伝えいたします。
オンラインイベント「\ゼロから学ぶ / 発達障害の子のための合理的配慮講座」を開催しました。
実際に大学受験の際に合理的配慮申請をされた先輩とその保護者様をお招きし、合理的配慮のリアルなお話をうかがいました。
↓↓↓アンケートより 参加者の声↓↓↓
“合理的配慮を受けたがらない、息子と一緒に観ました。配慮を受けることは恥ずかしいことではないと、気づいてくれました。とても良い機会でした。”
“登壇されていた先輩と保護者の方には貴重な体験談を詳細にご説明くださり感謝しております。母親の私自身の意識も変わりました。娘にしてあげられることがまだまだたくさんあるのだ、と勇気をもらいました。”
フェアな挑戦をするための合理的配慮という考え方。ぜひこの機会に学んでみてください。
詳しくはこちらをご覧ください
▶▶ イベントレポート | 【Vol.4】\ゼロから学ぶ / 発達障害の子のための合理的配慮講座
TEENSの飯島が、Q&Aにお寄せいただいた質問にお答えします。
Q. 授業時にタブレットの使用などの合理的配慮の申請を検討している中学生の保護者です。合理的配慮についてクラスの子どもたちには説明をしなければならないのか、するとしたら何をどこまで話すべきなのか、本人には知らせるべきなのかを悩んでいます。
A. 「私の視力は0.01なのでメガネをかけます」とはわざわざ言わないはずなのに、発達障害の子の場合はまだまだこの悩みがつきまといますね。歯がゆいです。
まず、ご本人の許可なしに先生からクラスメイトに障害について話してしまった…という話をまれ聞きますがこれは絶対に避けてほしいです。障害に関わる話というのはとてもデリケートかつプライベートで、本人の知らないところで公表するのは深刻な人権侵害です。絶対にやめましょう。
では何をどこまで話すのか?わざわざ全体に話す必要はなく、気になる人は本人に聞いてもらい、ご本人がそのときになんと説明するかは事前に打ち合わせておけばよいのではないのでしょうか…、というのが本音ではありますが、確かにいちいち聞きにこられる方がストレスの子も多いでしょう。
何を話すか。また、先生が話すのか、本人が話すのか。正解があるわけではないので、ご本人と相談しながら決めるプロセスが大切だと思います。
今回のご相談で感じたのは、クラスメイトに話す前にご本人としっかり対話をする時間をもった方がよいのでは?ということです。周囲がどう受け取るか、という前にご本人がご自身の特性をどう理解し、どう受け止め、どうしていきたいと感じていらっしゃるのか。それが親御さんや先生を含めたサポーターの皆さんに伝わっているのか、という点が心配になりました。
あなた(だけでなく、すべての人が)障害があろうがなかろうが学ぶ権利、よりよく生きる権利をもった存在であるということ。例え他の人と方法が異なっていようと、ひとたび合理的配慮としてみとめられたことは、あなたも平等に学びの機会を得られるようにとられた方法であって、何も不公平なことはないといということ。「みんなと同じ」が求められがちな学校社会の中で、このような価値観をもつことは決して簡単なことではありません。
多くの人とはちがう参加の仕方を認める考え方を、まずはご本人自身が理解するところからがスタートとなります。まずこちらを抑えていただければ幸いです。
*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます