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2024年11月21日

【高校通級】東京都の連携事業者 ティーンズ|取り組みや申請手順を解説します

2018年にスタートした高校通級。東京都では2021年からどの都立高校でも通級指導が受けられるように環境整備が進められ、利用生徒も少しずつ増えてきています。

ティーンズも2023年12月から都の連携事業者として高校通級の充実に貢献していきます。累計1600名以上の発達障害10代への支援実績をもとに、通級での指導に加え、学校全体の発達障害への理解が高められるような取り組みも同時に進めていく予定です。 

詳細や高校通級を利用する際の手順を以下にまとめました。

そもそも通級指導とは?については、こちらの記事で解説しています。


高校通級の利用開始までの手順

都立高校の通級指導を利用するには、以下のステップが必要になります。

  1. 保護者の方から在籍校に、通級指導に関する申込書の提出
  2. 在籍校にて、通級による指導の必要性を検討
  3. 在籍校から東京都教育委員会へ、通級指導実施に関する申請書等の提出
  4. 東京都教育委員会にて、判定委員会開催(通級による指導の必要性を審議)
  5. 東京都教育委員会から判定結果の通知
  6. 上記5の結果、通級による指導の実施が可となった場合、在籍校にて、教育課程の編成や高校通級支援員の確保
  7. 通級による指導開始

※「都立高校における発達障害教育の手引き」より抜粋
※募集は年3回程度(4月、9月、1月開始)手続きの詳細は在籍校にご確認ください。

高校通級のご利用を検討されている保護者の方は在籍校へ、高校通級支援員をお探しの学校の先生はティーンズへ(teens@teensmoon.com)まずはご連絡ください。


ティーンズの高校通級での指導

在籍校からティーンズに高校通級支援員の委嘱がなされた場合、事前に丁寧なアセスメントを行った上で、在籍校の先生と協力し、個別のニーズに合わせた指導を展開していきます。

通級指導のテーマ例
  • 授業や受験場面での合理的配慮の活用
  • メンタルケアや感情コントロール
  • 同級生や異性との距離感…等
通級指導までの事前準備
  • 保護者の方へのヒヤリング面談※任意
  • ご本人の様子やご希望の把握
  • 通級指導の個別指導計画の作成
  • 先生方との検討会
通級指導の毎回の流れ
  • 導入(5分):自己紹介、アイスブレイク、前週の振り返り
  • 展開(40分):本日の活動の説明、活動(個別指導計画にのっとる)
  • まとめ(5分):活動の結果振り返り、次回までの宿題確認。

※上記は50分を想定していますが、時間の他、機関や頻度は個別に調整となります。

指導の中では、ティーンズの放課後等デイサービスオンライン講座のプログラムの活用も検討していますが、特に高校生年代への指導となるため、高校卒業後の就職や自立を視野に、自己理解や自己決定の視点を大切にしていければと思っています。


これまでの指導例

感情のコントロール、対人トラブルのあるお子さんに対しての通級指導の例

ASDの特性からストレスがかかると感情のコントロールが難しく、同級生とのトラブルが発生していたお子さんに対する通級指導のサポートを行っています。アンガーコントロールやコーピングを使い、感情やストレスを効果的に管理する方法をサポートしました。また、ストレスに応じた合理的配慮申請をサポートし、他生徒との交流を通して、相手の立場を考える声かけを行っています。結果、勝ち負けにこだわっていたお子さんが、他者の意見を予測する楽しさを感じ、より柔軟な考え方を身につけることができました。自分で出来るストレス解消法も分かり、合理的配慮も受け入れられるようになりました。

スケジュール管理に困り感のあるお子さんに対しての通級指導の例

ASD傾向があり、処理スピードのゆっくりさから、勉強についていくのが大変で、提出物が追いつかないお子さんに対する通級指導のサポートを行っています。まずお子さんの学習習慣の聞き取りや、スケジュール管理のサポートを行い、質問しやすい環境を整えました。特に、ICTを活用したチャットシステムの導入により、口頭ではしにくかった質問ができるようになり、疑問点を解消できるようになりました。提出物の出し忘れが減り、困ったときにすぐに相談できる習慣が身につきつつあります。学習に対する意欲も高まり、クラスで積極的に発言する姿が見られるようになりました。

お子さんの自己理解とご家族を含めた通級指導の例

ASD傾向から、ご本人の自己評価と他者からの評価にギャップのあるお子さんに対する通級指導のサポートを行っています。自己評価と他者評価を分けて分析し、その結果をまとめたシート(個人の強みと弱みをまとめたもの)を作成しました。自分の得意なことや苦手なことを客観的に見ることで、少しずつ自己理解を深めています。また、ご家族とも連携して、病院に通院することとなり、それをきっかけに障害受容も徐々に進んでいます。様々な面から自己理解が進んだことで、タイピングなどお子さんの強みを活かせる代替手段を取り入れることができるようになりました

進路サポートの通級指導の例

ADHD、ASDどちらの傾向もあるお子さんの受験に際し、受験準備の進め方について通級指導のサポートを行っています。ご本人だけでなく、担任の先生や特別支援コーディネーター、副校長先生とも連携し、その時期ごとに必要なサポートを行いました。ADHD傾向から情報の受け取りや整理について難しさがあったため、書類の締め切りをはじめとする情報の整理を行い、スケジュール表や受験内容の一覧表を作成することで可視化をしています。お子さん自身が自分の状況を具体的にイメージできるようにサポートする傍らで、自分の考えを言語化する時間をもった結果、学校内・家庭内でもどの大学を受験したいかなど、積極的に意見を言えるようになりました。受験直前には模擬面接を実施することで不安を軽減し、自信をもって受験に向かってもらっています。


その他

ティーンズ/TEENSとは?

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