“発達障害*”にまつわる情報を3分程度で読める文章と1枚の図表にまとめてお届けします。
今回は「合理的配慮|テストや授業に悩むあなたへ」についてご紹介します。
この時期はティーンズに通っている中高生のお子さまから「学年末テストが終わった!」という声を多く聞きます。
みなさん、本当に頑張りましたね!
検定や入試のためにいつもと違う会場で受験をしたお子さまもおり、「しんどかった……」という声もたくさん聞いています。
授業中やテストの時間にしんどさを感じた経験、誰しもあるのではないでしょうか。
「しんどかった」理由を考えてみましょう。その中に「環境」や「時間」の問題があれば、それは「合理的配慮」が認められるものかもしれません。
●合理的配慮とは 合理的配慮とは、日常生活での困り感のある人たちの要望を受けて、社会の中にあるバリアをとりのぞくことをいいます。 一人一人の困り感は違うのだから個人個人に「自分はこれが苦手なのでこう配慮してほしい」という発信をしてもらい、それに対して各機関が対応できるかを考えましょう、という概念です。 ただし、自分からニーズを伝えたとしても、すべてが受け入れられるわけではありません。例えば、受け入れ側が、経済的に負担があまりにも重たい、支援者の配置がどう頑張ってもできない、などの「過重な負担」がない限りにおいて、配慮が認められるということになっています。 |
例えば、「いつもと環境の違うテスト会場だと不安……」というしんどさ。
自分で事前に行き方や外観を確認することで少し不安が薄れるかも。会場に申請をして、下見をすることでもっと安心できるかもしれません。
実現可能な合理的配慮について図表に整理してみました。
レベル1については、先生や保護者に相談をしながら自分の力で取り組める手段の例です。
レベル2は配慮にあたって書類や申請が必要な場合が多いため、少し時間がかかるかもしれません。
新年度の始まる4月まで、あと1カ月と少しあります。
今のうちに対策を考え、来年度への不安を解消してみませんか?
※※図の使用について※※
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*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます