“発達障害*”にまつわる情報を3分程度で読める文章と1枚の図表にまとめてお届けします。
今回は「発達障害 × 通常級・通級・特別支援学級・交流級」についてご紹介します。
発達障害のある子が公立の小学校・中学校に進学した際に選べる特別支援の体制について解説をします。
隔週金曜日!発達障害の子の
最新情報に関する LIVE を配信しています
ティーンズの公式 YouTube チャンネルに遷移します
Q.学級はどのようにして決まりますか?
A.小学校の場合は、就学前に行われる健康診断で身体の疾患や知的発達の度合いを検査します。こちらの検査の結果で何らかの支援の必要性があると判断されると、教育委員会と就学相談を行った上で所属学級をきめます(また、検査結果によらず保護者の意思で就学相談を希望することもできます)
中学生の場合は小学校の通学状況を踏まえて決定します。小学校の時に特別支援学級に在籍し、中学生から通常級に在籍する、というケースもあります(もちろん逆もあります)
Q.学級を選ぶ際にはどのような基準で考えるべきでしょうか
(1)集団の中で過ごすことへの耐性、(2)個別的な配慮の必要性、(3)レジリエンス(タフさ・しなやかさ)の3点を踏まえた上でご本人の意思も尊重しながら決定をしましょう。
通常学習理解度で判断をされがちですが、例え赤点ばかりでもあまり気にせず、前向きに学校生活を送れるタイプの発達障害のお子様もいます。逆に、感覚過敏だったり環境や状況の変化に弱いタイプですと、どんなに学力が高くても支援と配慮が得られる環境の方が過ごしやすいでしょう。
絶対に忘れてはいけないのは、学校に通うのは医師でも先生でも保護者でもなく、子どもたち自身です。入学前に学級の様子の見学などしながら、安心感・納得感のある決断ができるとよいでしょう。
Q.途中で転級することはできるのでしょうか?
通常級から支援級、支援級から通常級、いずれも転級も可能です。
Q.支援級を選んだ時に、子どもの可能性を狭めてしまわないかどうか不安です
支援級を選ぶリスクのひとつとして中学の場合は内申点がつかないため公立高校の受験がしにくい場合があります(※内申点を問わない学校もあります)
高校は一般的な全日制の学校に通いたい…という場合は、たしかに通常級を選べた方が選択肢は広がりやすいです。一方で、無理な環境を選んで不適応を起こしてしまった場合、結果可能性が狭まってしまうという事態もありえます。
所属学級に優劣はありません。将来を見据えながら、今ご本人が毎日を過ごす場所としてふさわしい環境を選ぶようにしましょう。
※※図の使用について※※
発達障害啓発目的・非商用利用の場合に限り、引用・転載を許可します。その際には、引用元として本ページ名を明示してください。なお、著作権はTEENSが所有しており、図の二次利用・改変は禁止とします。商用利用を希望される場合は(teens@teensmoon.com)までご連絡ください。
「発達障害×思春期」の領域で講演、研修を承っています。オンライン・オフラインともに対応可。ご希望の方はこちらへ
*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます
こんなお悩み
ありませんか?
隔週金曜日!発達障害の子の
最新情報に関する LIVE を配信しています
ティーンズの公式 YouTube チャンネルに遷移します