こちらのページでは、乳幼児期の発達障害児が示す特徴と対応方法を解説していきます。
隔週金曜日!発達障害の子の
最新情報に関する LIVE を配信しています
ティーンズの公式 YouTube チャンネルに遷移します
発達障害児支援の胆は早期療育です。このためこの時期はできるだけ早く診断と療育を受けられるようにするため、支援体制が最も充実しています。適切な社会資源を利用しながら、両親を始めとした周囲の大人が発達障害*について理解を深めお子様のプラスの特性を伸ばしていくことが重要となります。
また、発達障害の特性は「個性」として捉えることもできますが、根本的には「障害」であることを併せて考えてく必要があります。そのため、お子様本人の努力だけでは成長・改善できない部分があるということを忘れないでください。無理をさせないこと・環境の方を整えていくことも意識して対応していきましょう。
発達障害は先天的な脳の特性であるため、(適切な支援によって見えにくく現れづらくなりますが)生まれてから死ぬまでその特徴は続くと言われています。ただし、目に見える障害ではないため、生後すぐに診断がおりることはありません。また、各障害によって診断を受けられる時期も異なってきます。
凸凹の見え方や周囲の理解によって、診断や特徴がわかりづらいまま成長し、学齢期や大人になってから診断を受けるケースもあります。診断が早いから重度、あるいは、診断が早い方が一生生きづらい、というわけではまったくありません。
乳児期に特徴が表れにくいLD(学習障害)以外の2つについてお答えします。
ADHD(注意欠如多動性障害)の不注意傾向が強いお子様に見られやすい特徴です。自分の持ち物には目印になるシールを貼るなど視覚的に分かりやすくなるよう対応をしましょう。その際には本人の好きな色やキャラクターのシールを使うなど、興味をもてるような工夫ができるとよりよいです。
発達障害児は注意を向けることが苦手な傾向にあるため、集団に対する一斉指示が入りにくいです。対応する際には以下のことを心がけましょう。
お子様本人を落ち着かせてから理由を聞いた後で、なぜ物を壊してはいけないのか、なぜ人を叩いてはいけないのかを冷静に教えてあげましょう。感情的に怒鳴ったり一方的に叱りつけたりすることはかえって問題行動を増やしてしまう恐れがあるため厳禁です。
また、他者に迷惑をかけないような行動であれば、ある程度は目をつむるなど許容する姿勢をもつことも重要です。ADHD(注意欠如多動性障害)のお子様が理性で衝動的行動を抑えることは難しいため、ゆっくりとした成長を根気づよく見守っていきましょう。
感覚に過敏性のあるお子様がこういった行動をとる傾向にあります。まずは、定型発達の子どもたちが感じるものとは比較にならない不快感を、お子様が抱えているということを理解してあげてください。また、感覚過敏は年齢とともに落ち着いていく傾向があります。そのため、一時的なものだと大人側が受容して、可能な限り受入れてあげると自然と落ち着いてく例も多いです。
また本人に対する直接的な支援としては、濡れている部分を折り曲げる、上着だけ替えるなどの対処方法を教えてあげられるとよいでしょう。このこだわりが過度に長期的に続くようであれば感覚統合療法など専門的な療育を受ける必要があります。
発達障害のお子様は視野を広くもったり周囲に注意を払うことを苦手としています。特に多動性の強い幼児期のお子様が、自立的に注意を払って事故を防ぐことは難しいでしょう。事故にあわないためのルールを少しずつ教えながら、周囲の大人が目を離さずにいつでも事故を防げるような位置で見守っていく必要があります。
*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます
こんなお悩み
ありませんか?
隔週金曜日!発達障害の子の
最新情報に関する LIVE を配信しています
ティーンズの公式 YouTube チャンネルに遷移します