保護者・Oさんプロフィール
お子さんについて:通常級に在籍をしつつ、特別支援級を利用している。現在は中学1年生(2024年度)
診断名:ASD・ADHD(5歳で診断)。小学校5年生のときに告知をしている。
利用しているサービス:放課後デイサービス
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インタビュアー:今回のインタビューでは、勉強面ではなく生活面における合理的配慮についてのお話を伺いたいと思います。はじめに、お子さんのことについて教えてください!
Oさん:本人は現在中学1年生で、5歳でASD(自閉スペクトラム症)とADHDの診断を受けました。幼稚園で過ごす中、集団行動の苦手さが目立ち、自治体の教育相談を受けたことがきっかけです。転倒や衝突が多く、事故になりかけたこともあったため7歳から服薬をしています。ティーンズには1年ほど前から通っています。
タイプとしては不安感が強いです。見通しを持てないことで不安を強く感じます。また、聴覚、視覚、触覚など多くの面で感覚の過敏さ(※)があります。キャラクターとしては、みんなが別のことをしていても一人だけ校庭の隅っこでダンゴムシを探している…ような子です。
修学相談の結果、小学校も中学校も「通常級に在籍はしているが、特別支援級を利用している」という形を継続しています。
感覚の過敏さとは:外部からの刺激を敏感に感じたり、感じにくかったり、といった特性。
インタビュアー:ありがとうございます。学校でもお子さんが過ごしやすい形を取っているのですね。では、具体的に生活面でどのような配慮を受けているのでしょうか?
Oさん:小さな配慮をたくさん受けていますが、今回取り上げたいのは「まぶしさが苦手」という特性に対する配慮です。まぶしさを苦手に感じることが発覚したのは、学校でオンライン授業が増えたときに画面を見続けられなかったからなんです。日常生活でテレビを見ることや、switchの画面を見ることはあったのですが、長時間画面を見続ける経験はなかったため気が付いていない特性でした。
コロナ禍で家にこもりきり、画面を見続ける生活が始まったことで「目が痛い」と訴えるようになりました。「嘘なんじゃないか?」と思うかもしれないのですが、本人は元々色覚がマイナーだと眼科医から言われており、「まぶしさを強く感じやすい」とは言われていたためパズルがつながった感覚でした。
眼科での指摘、特性による感覚過敏が合わさり、カバーをするためにメガネ屋さんでサングラスを作ったんです。外の光に対応したものと、室内や画面の光に対応したもの、それぞれですね。それを学校で使用できるよう、書類と一緒に学校にお伝えしました。
インタビュアー:そうなんですね。最後に、そういった配慮を受けたご本人がどう感じているのか、また学校生活において変化があったのかをお聞きしてもよろしいでしょうか?
Oさん:本人が小学5年生のときに告知をしたのですが、それ以降は学校に提出する書類なども全て見せるようにしています。サングラスをかけることに対し「周りと全然違う」と心配をしていたようですが、友達に「”逃走中(テレビ番組)”のハンターみたいだね」と言われて気持ちが軽くなったようです。
中学校に上がるときに「どうやって周りの子に説明しようか」というのは先生が本人にゆだねてくれました。そのときはティーンズのスタッフさんと本人で相談をして、伝え方を決めています。「耳栓をつけるけど、普通に聞こえるから話しかけてほしい」「サングラスをするのはまぶしく感じるからです」など、理由と周囲への希望についてまとめたものを学校に提出しています。
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ティーンズスタッフからのコメント
合理的配慮を受ける話をするとき、ご本人が「周りに何て思われるだろう」「嫌な気持ちになるようなことを言われないかな」と不安になるケースはとても多いです。だからこそ周囲への伝え方はご本人の意志を確認しながら考えられると良いですね。ティーンズではそのような面談もたくさん行っているので、ぜひ活用していただければと思います!