発達障害のあるお子様向け キャリアデザイン教育
MENU

【ティーンズ保護者の声】共通テストは障害の有無に関わらず申請できる措置がある!?(コスモスさん)

保護者インタビュー合理的配慮 公開日:2025年2月20日(木)

保護者・コスモスさんプロフィール

お子さんについて:現在は公立高校の3年生(2024年度)

診断名:自閉症・ADHD

利用しているサービス:放課後デイサービス(小学4年生から利用)

『ご利用までの流れ』のページへ移動します

ご本人の特性と現在の状況は?

インタビュアー:では、さっそくお話を伺っていきますね。まず、お子さんの情報を教えていただけますか?

コスモスさん:はい。息子は現在、公立高校3年生の男子です。自閉症とADHDの診断を受けています。自閉症の診断は2歳7か月の時、ADHDの診断は小学4年生頃でした。その頃からティーンズに通い始めました。

知的障害はなく、障害者手帳も持っていません。ただ、発達に凸凹があり、WISC4では得意な分野と不得意な分野の差が40〜50ほどある状況です。大学受験では、国公立・私立ともに一般選抜で受験予定です。

インタビュアー:そうなんですね。今回はその大学受験で合理的配慮を受けるとのことですが、合理的配慮を受けようと思ったきっかけを教えてください。

コスモスさん:実は、最初から合理的配慮を考えていたわけではなかったんです。高校2年生の夏、オープンキャンパスで大学入試の配慮について色々と話を聞いて回りましたが、その時点では特に受験での配慮を申請するつもりはありませんでした

しかし、高校3年生になり、息子と改めて話をしました。そのときは『大学入学共通テスト 受験上の配慮』の案内を確認し、どのような配慮が受けられるのかを具体的に検討しました。その中で、息子自身が「もし受けられるなら受けたい」と言っていた配慮がいくつかあったので、そこから本格的に調べ始めました。

共通テストでの配慮事項や申請の流れは?

インタビュアー:改めて話をしたときは『受験上の考慮』の冊子を実際に見たのですね。ちなみにその冊子はどのように入手されましたか?

コスモスさん:去年、息子の1学年上の生徒が出願する時期(9月頃)に、私が公式サイトからダウンロードして確認しました。その時点で、合理的配慮以外の措置として『イヤホン不適合措置(リスニングでイヤホンの代わりにヘッドホンを使用する措置)』を申請することに決めました。ただ、その時点では合理的配慮を受ける予定はありませんでした。

インタビュアー:なるほど。昨年の時点でイヤホン不適合措置は申請を決めていたのですね。イヤホン不適合措置は合理的配慮とは別扱いなのですか

コスモスさん:そうですね。これは障害の有無に関わらず、イヤホンが合わない人が申請できる措置です

インタビュアー:特性に対する合理的配慮は高校3年生になってから申請を決めたとのことですが、その内容や申請手順について聞かせていただけますか?

コスモスさん:内容は拡大問題冊子(文字が大きく印刷された問題用紙)の利用です。今は高校の通級指導の中で、試験時の配慮を試しています。拡大問題冊子を用いた模試を解くなどしています。

インタビュアー:なるほど。ASDの特性を持つお子さんは、事前の予習や練習が大事と言われますよね。そういった形で、実際の感覚をつかみながら、自分に合った配慮を見つけているんですね。

コスモスさん:そうですね。ただ、共通テストの配慮申請には期限があり、8月〜9月初めには必要書類を提出しなければなりません。7月中旬に最新の『受験上の配慮案内』が公開されるので、昨年度との変更点がないか確認し、学校の先生には『状況報告書』を、病院の先生には『診断書』を書いていただく予定です。

私立・二次試験での配慮については?

インタビュアー:共通テストだけでなく、二次試験や私立大学の受験についても準備をされていると思いますが、そちらはいかがでしょうか?

コスモスさん:共通テストで配慮を受けた場合、その時の診断書や状況報告書のコピーを提出すれば、同じ配慮を受けられることが多いようです。二次試験の配慮申請は11〜12月頃に行う予定です。私立大学の場合は、Webで申請できるところも多いので、Webでの申請を考えています。

インタビュアー:共通テストでの実績があると、二次試験でも活かしやすいですね。

コスモスさん:そうですね、それは入学後の大学生活においても重要かと思います。例えば今通っている高校では、座席を前にしてもらう、クールダウンできる場所を確保してもらうなどの配慮を受けています。大学でも同じような配慮が受けられるかを確認するため、去年の夏のオープンキャンパスで学生支援課に相談しました。やはり実績があると合理的配慮を申請するときのハードルが下がるみたいですね。

『ご利用までの流れ』のページへ移動します

ティーンズスタッフからのコメント

高校2年生のときは合理的配慮を受けない予定でいたものの、高校3年生になり、実際に資料を見て確認したときに「やっぱり受けよう」という気持ちの変化があったケースです。事例や具体的な配慮申請の手順が明確に分かると、申請へのハードルが下がりますね。ティーンズでは保護者向けのペアレントトレーニングで合理的配慮について特集することもあります。ぜひ有効活用してくださいね!

この記事を書いた人

ティーンズ編集部:森谷一樹

資格:児童発達支援管理責任者・保育士
一言:お子さんの良さを引き出し、活かせる社会へ。
プロフィール:6年間の中学受験塾での勤務経験を経て株式会社Kaienに入社。前職で培った進路情報を活用しながらティーンズでは9年間、100ケース以上を担当。『発達障害の対応と将来の進路について』や『学校現場での支援方針について』等のテーマで講演も行うなど、保護者や教育関係者の皆様に信頼されるサービスを提供している。

YouTube ティーンズ公式チャンネル
ご利用説明会 ニュースレター お問い合わせ
採用情報 Kaienパートナー 加盟店募集 ティーンズスタッフブログ ガクプロ Kaien 心理検査
ページトップへ