発達障害のあるお子様向け キャリアデザイン教育
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【ティーンズ利用者の声】放課後等デイサービスの出席を、学校の出席扱いに。(Tさん・女性)

放課後等デイサービス ティーンズの公式YouTubeで放送された、合理的配慮に関するライブのサムネイル画像
保護者インタビュー合理的配慮 公開日:2025年1月14日(火)

保護者・Tさんプロフィール

お子さんについて:小学生時代は通常級に在籍し、通級を利用。中学3年生からは学びの多様化学校(※)に在籍し、放課後等デイサービスの通所を出席認定制度(※)として利用している。現在は中学3年生(2024年度時点)

診断名:ASD、ADHD

利用しているサービス:放課後デイサービス

学びの多様化学校(不登校特例校)とは:不登校経験のあるお子さんが通いやすいよう、学校ごとの独自の運営が可能な学校。転入も可能。2024年4月時点で公立21校・私立14校が設置されており、全国配置に向けて動いている。

詳しい解説はこちら(文科省のサイトに遷移します)

放課後等デイサービスの出席認定制度とは:学校外の場所での活動を「学校外の指導」として出席日数にカウントできる制度。Tさんの事例では、放課後等デイサービスと学校が連携することで、放課後等デイサービスの出席を「学校外の指導」として出席日数にカウントしている。ティーンズ利用者にも複数このような制度を利用しているお子さんがいるが、制度を利用する最終判断はお子さんが在籍する学校にゆだねられている。

『ご利用までの流れ』のページへ移動します

放デイの出席認定制度は一種の合理的配慮?

インタビュアー:本日はお忙しい中ありがとうございます。Tさん、まずはお子さんの基本情報や学校の所属などについて教えていただけますか?

Tさん:本人は現在中学3年生で、3歳半のときにASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠陥・多動性障害)の診断を受けました。2歳ごろから名前を読んでも反応しない、昼寝もせず夜も寝付けないなどの悩みがありました。


現在は学びの多様化学校に在籍し、不登校という生活を選択しています。放課後等デイサービスと学校で連携をしていただき、放課後等デイサービスの出席日数を週5日分、学校の出席としてカウントしている形です。親としてはこれも本人にとっての本質的な合理的配慮であると思っています


今回は、過去の学校生活での合理的配慮についてお話ができればと思います。本人は小学校入学時、支援級に在籍していました。その後通常級に転籍し、通級を利用しています。

小学生時代のサポートは?

インタビュアー:ありがとうございます。さまざまな環境で調整を行ってきたのですね。はじめに、小学校に在籍していたときの配慮はどのような流れで進んだのか、教えていただけますか?

Tさん:元々見通しの持てないことや曖昧なことに対する不安の強い子で、毎日の登下校も私が付き添っていました。そのため、登下校のときの立ち話や連絡帳などで、先生とは本人の様子を細かくやり取りしています。

本人は「何をすれば良いのかわからない」という見通しの立たなさによる不安感が強かったため、通常より細かい時間割をいただくこともありました。単元まで細かく書かれているものを、金曜日に「来週分ね」と渡していただく形ですね。これは本人にとって安心できる配慮でした。


他にも、視覚の過敏さなどの補助ツールとしてサングラスの着用を許可していただく、落ち着く座席を本人と一緒に選ぶ、休める場所を確認するなど環境に対する配慮もしていただきました。折り畳みの椅子をみんなが目立たない場所に置き、本人が好きな路線図を貼ってもらいました。パッと見て「かわいそうだな」とも思ってしまったのですが、本人としてはそこが落ち着くようでした。

学校とのやり取りはスムーズだった?

インタビュアー:学校ではそのような細かな環境調整をしてくださったのですね。環境調整には保護者だけではなくお子さんの意見も反映されていたようですが、やり取りはスムーズだったのでしょうか。

Tさん:そうですね。保護者が先生と話すことはもちろんですが、本人が一番長く過ごす環境は学校なので、直接先生とやり取りをするよう心がけさせていました。疲れや緊張が強く出るタイプなのでスムーズとは言えないですが「このまま先生の前で読んだら言いたいことが伝わるように原稿を作ろう」と家でメモを作り、それを読む経験を積み重ねることで少しずつ慣れていったように思います。また、何気なく「なんでサングラスつけてるの?」と聞いてくる子に対して、相手に合わせた言葉で説明をしたことも周囲の環境づくりとして重要だったと感じています。


また、先生はさまざまな配慮が必要なお子さまを何人、何十人と対応されています。口頭だと内容が抜けてしまうこともあるため、書面を使うことを意識しました。引継ぎなども目で見える方法を用いて行う方が良いと思います。学校とは敵味方ではなく、本人も含めて輪を作ることが重要ですね。

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ティーンズスタッフからのコメント

合理的配慮を学校と協力して行う中で、意外と見落としてしまうのが「周囲への説明や伝え方」です。ティーンズでも、「周囲にいろいろ言われるのが嫌で配慮を受けるのをやめた」「特別なやつだと一線をひかれた」と過去に嫌な経験をした方の声を聞くことがあります。相手に合わせた説明をすることで周囲の理解も進み、お子さん自身も過ごしやすくなるということを意識して調整ができると良いですね。ご家庭・学校だけでは難しいときはぜひティーンズを頼ってください!

この記事を書いた人

ティーンズ編集部:野田渓介

資格:小学校教諭一種免許状
一言:誇りをもって障害を受け入れられる世界に。
プロフィール:幼少期に走ることができない、ボタンを掛けられないなど些細なことから他者との違いを感じ、周囲や家族に違いがばれない様に学齢期を過ごす。大学生で発達障害の診断を受け、そのとき感じた疎外感や自身のような悩みを抱えたお子さんの力になりたいと感じて福祉の道へ。株式会社Kaienに入社後、自身の障害をオープンにしつつ、児童向けサービス”ティーンズ”のオンライン講座等のプログラム開発及び運営を担当。誇りをもって障害を受け入れることを目指している。

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