こんにちは、ティーンズ新宿です。
少し前ですが、10/14(月祝)ティーンズすべての事業所で行っていた「ペアトレ」。ティーンズ新宿では6名のご家庭にご参加いただきました。
ペアトレ(ペアレントトレーニング)とは:親・養育者(ペアレント)が、お子さんとの関わりのコツを身に着けるための(トレーニング)プログラムです。厚生労働省でも発達障害*のお子さんと家族の支援事業の一つとして推進されています。
ペアトレは24年4月からの保護者向け定期プログラムとなりましたが、複数回ご参加いただける親御様もおり、スタッフとのやり取りの「いつもの」感はもちろん、親御さん同士の会話も増えてきています。
参加後のアンケートでも、「悩みを分かちあえて安心しました。」とコメントが見られています。ペアトレが来たらいつも何かを持ち帰っていただけるような取り組みになっていれば幸いです。
今回のペアトレは「TEACCH(ものごとの構造化)を知ろう!」をテーマに実施しました。
TEACCHとは「アメリカ・ノースカロライナ州立大学を基盤に実践されている、自閉症の方々やそのご家族、支援者を対象にした包括的なプログラム」を指します。その頭文字に理念が込められており、Teaching Expanding Appreciating Collaborating & Cooparating Holistic(教えること・拡げること・正しく理解すること・共同して協力すること・包括的であること)と訳せます。
※TEACCHプログラムやその歴史についてはニューロダイバーシティサミット2024の元日企画で早稲田大学の梅永雄二先生が詳しく説明してくださっています。ぜひご覧ください。
そのTEACCHプログラムの中に「構造化」という手法・考え方があります。
発達障害を含む困り感のある人にとっての困り感は人それぞれです。この困り感に注目し、誰でもわかりやすく同じようにできるような「仕組みを作る」ことが日常生活や学校生活を過ごしやすくるために大切で、段差のない通路が車いすの方に優しいことがわかりやすい例ですね。そして発達に凸凹がある方にとっての「車いす」の一つが「構造化」と言えます。
以下の写真はティーンズ新宿での一例です。
時間や場面での行動の切り替えをしやすくする助けとなるように、環境構造をわかりやすく調整することが「構造化」と言えます。つまり、個々の困り方に合わせた仕組化や工夫ですね。先日ライブ配信を行った発達の主張にご登壇されたティーンズOBの方も、勉強計画立てとしてティーンズでスケジュールのカレンダー化をしていらっしゃったことを話してくださっていました。
こうした見通しを持ちやすくなるような取り組みも「構造化」と言えます。また構造化したものは概ねシンプルで誰が見てもわかりやすくなるので「ユニバーサルデザイン」の概念にもつながっていきます。
(これも余談ですが仕組化、単純化の典型といえばマクドナルドのオペレーションです。先日米国のトランプ前大統領が選挙パフォーマンスとして「職場体験」していましたね。仕組化はお仕事との親和性の高さも象徴していたりしますし、ティーンズで実施している「お仕事体験」も仕組化、構造化のオンパレードです。構造化の世界は深いです。)
次回11/4(月祝)のペアトレではABA(応用行動分析)をテーマとしています。「上手な褒め方、伸ばし方」についてのご報告をしたいと思います。
*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます
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