今回は2023年8月24日(木)~25日(金)に実施した、『じぶん研究合宿@三浦海岸』のご様子を報告します!
「じぶん研究合宿」は、様々な活動を通してご自身の「障害特性/少数派らしさ」の研究をテーマにした、1泊2日の合宿プログラムです。今回の合宿では満員である30名もの小学生〜高校生の方々が参加をしてくださいました。綺麗な景色と共に、出会った仲間たちと2日間を過ごします。
自己紹介をした後、最初の活動であるリアル脱出ゲームが始まります。謎解きに夢中になりつつチームで協力し、初めましてとは思えないほど活発なコミュニケーションがみられました。
謎解き終了後には、「あの時のひらめきがチームを救った!」「時間管理してくれていたから助かったよ!」とお互いの強みについて共有しあいました。
次はお子さんが主体になって行うこども会議。今回のテーマは『あなたのおもう今の学校のここがヘンだ~変革せよ!未来の学校プラン~』です。ご自身が思う「こんな学校があったらいいな」を想像し、どんどん紙に書きだしました。
と、思い思いのアイデアが集まりました。中には先生の視点で書いているお子さんも…。自分の強みを活かすとき、困りごとに対策する時、周囲の環境もうまく活用/変革する視点について学んでいます。
夕方には三浦海岸で花火!じぶん研究も大切ですが、楽しむことも忘れてはいけません。夢中で花火をするお子さん、海にどこまで近づけるかチャレンジするお子さん、元気に砂遊びをするお子さん・・・。それぞれの楽しみ方で海を満喫していました。
夜はみんなで美味しいご飯を食べて、部屋でのんびりして、寝る前にこっそりお話をして・・・。出会った仲間たちとのひと時をしっかり楽しんでいる様子でした。
2日目は学習面にフォーカス。自分の読み書きの特徴を把握し、自身にあった学習ツールについて研究していきます。
タブレットを使った音声入力など、便利なツールについても学びます。
スタッフとの面談も行い、自分にあった学び方をまとめる「学習法整理シート」も作成しました。学校の授業や受験での合理的配慮の申請にも活用できるようにしています。
最後は「じぶんだけのトリセツ」づくり。この2日間での活動を振り返り、改めてご自身がどのような少数派なのか、強みは何なのかについて考えます。
みなさん最初はご自身で考えていましたが、途中からは今まで協力し合ったグループの仲間から強みを教えてもらったりと、自分以外の意見も取り入れていました。特に困りごとに対する対策を考える際には、1時間以上にもわたり議論をされている方々もいました。
完成後はチーム内で、トリセツを使いながら改めて自己紹介をしました。1日目でした自己紹介とは違って、みなさんご自身について詳しく語っていました。また、全体の前で発表をしてくださったお子さんも。
最初の自己紹介では緊張もあり名前とひと言のみでしたが、最後の発表では数分では足りないほど自分について語っており、小学生も高校生も関係なく、みなさん自信をもって堂々と発表されていました。
似た仲間たちと一緒に、「じぶん」について研究した1泊2日の合宿。一人ではなくグループで考えたり、他者の困り感を聞いて共感する中で、色んな少数派の人がいるんだ!じぶんだけではないんだ!と参加したお子さんも気づくことができたのではないでしょうか。
似た仲間が集まるからこそ、素のじぶんを出すことができます。参加したお子さん達が「じぶん」についての知識が深まり、自信をもってくれたことをスタッフ一同願っています。