発達障害のあるお子様向け キャリアデザイン教育
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発達障害のお子さんへ お勧めする大学とは?

2015年1月15日

当社について。まずは利用説明会にお越しください。採用情報も下記から。

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当社ではガクプロという大学生・専門学校生向けのプログラムを行っています。スタートから間もなく2年。ガクプロに通っているご本人やその保護者とお話をする中で、各大学の発達障害*(疑い含む)学生への対応が手に取るようにわかります。

現状は、、、大学によって、あるいは学部によって相当の理解・配慮の差があります。親御さんやご本人からの申し出に真摯に対応するところもあれば、お茶を濁すような対応をするところもあります。一方で、ある例を機会に対応がガラッと変わるところも出てきています。大学の現場で発達障害は最もホットともいえるキーワードですので、日々日々状況が変化しているとも思えます。

「発達障害の有る学生へお勧めする大学は」というタイトルなのでもちろん僕の考えを書くつもりですが、その前に言い訳をすると、、、

やはり一人一人によって状況が異なるので、○○大学が良い!!とは言い切るのが難しい(なのでガクプロに来てください、TEENSに来てくださいになるのですが・・・)です。また、そもそも支援が手厚い大学でも発達障害の学生ウェルカム!!というところはまだ一つも聞いたことはないにちかいですので、ここでトップ10などと具体例を挙げて公表できません。(※先進的な大学でも発達障害の学生にぜひ来てほしいという感じにはならないと思います。どうしても支援のスタッフが足りなくなったり、想定外の対応が求められたり、各大学に体力がまだまだ乏しいからだと思います)

もちろn今後、しっかりと○○タイプにはこういう大学・学部、などという記事を書いていこうと思いますが、まず今日現在の(歯切れの悪いなかでの)お勧め”傾向”としては、、、

  • 小規模大学はかなり良い 
  • なので女子大学は概ね手厚い (小規模な場合が多いのと、キリスト教系が多いからでしょうか、もともと一人一人に手厚いです)
  • 卒論がない学部・学科が良い
  • 出席点への加算が高い大学が良い
  • 本人のこだわりがある学部に行ったほうが良い (※将来を見越して興味は全くないけれども○学部などは難しい)

というような感じです。

繰り返しですが、(また発達障害の支援ではエクスキューズとして必ず使われるフレーズですが)お子さんによってかなり合う合わないが違いますので、言い切れないことが多いのですが、上に書いた大学ではスムーズに行っているお子さんが多いようです。

ただし、大学という性質上、発達障害への配慮があるー>楽に卒業できる、という感じでとらえられてしまうと困るなぁと思います。G型、L型の議論ではありませんが、L型にしたいならばそもそも専門学校などで職業技能を高めるのが筋なような気もします。実際、発達障害児のかなりの部分は専門学校に行きますし、大学に行くよりも適応がはるかに良かったりします。(※時間割が決まっている、何をするかが明確、など高校までの雰囲気で続けられる部分が多いためと思われます)

我が国の産業構造と労働市場のパラダイムシフトから見る高等教育機関の今後の方向性 (株式会社経営共創基盤CEO 冨山和彦氏 厚労省資料より)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/061/gijiroku/__icsFiles/afieldfile/2014/10/23/1352719_4.pdf

つまり、発達障害の学生への配慮をがむしゃらに叫ぶだけではなく、大学の本来の意義・目的を見失ってはいけないと思うのです。簡単に単位や卒業ができる場所にするということにつながるのであれば、それは発達障害うんぬんを抜きにして、良くないと思います。配慮がある中で、しっかりとアカデミックの目的を達成する必要があると思います。

ただし、そういった建前論より先に現実は進んでいるのです。。。

例えば、そろそろ公開されるようですが、働く発達障害者へのアンケート結果が某団体でまとまったようです。これまでにない大規模なアンケートとのこと。この中で、発達障害、かつ、知的障害を伴う人たちで、大卒の割合が予想以上に高く、関係者をびっくりさせたようです。そのぐらい、今の大学は様々な人たちをすでに受け入れているということなのだと思います。「知的障害があっても大学を卒業できるの?」という問いに、「多くの大学ではYESです。実際そういう実例を何人も見ています」というのが現状なのです。

知的障害があってももちろんアカデミックの目的を達成できる人もいることはいるでしょう。でもやはりある程度の知的レベルが必要なのが大学のはず。IQ105が学部レベル、IQ115が大学院レベルと物の本で見たことがありますが、そういう物差しは今はも通用しないぐらい現場は変容をしているのだとおもいます。

こういった流れの中で、卒業要件が厳格化されるというニュースがでてくることも頷けますが、経営が苦しい大学が多いと言われる中でどこまで実行されるかは不明。発達障害の学生にとっては選択肢が増えたり、理解が増えたりでよいかもしれませんが、本当にこれでよいのかな、つまり大学信仰はいつまで続くのかな、、、と考えたりします。

大学:卒業要件厳格化へ…15年度に省令改正 文科省方針 (毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20150114k0000m040116000c.html

【卒業要件を厳格化】大学改革に戸惑う声「卒業だけ厳しくされても…」 (ハフィントンポスト)
http://www.huffingtonpost.jp/2015/01/13/graduation-requirement-japan_n_6467028.html

配慮があって楽しんで通学する学生を見てよかったなぁと思う一方で、本当にアカデミックの目的を達成できているのか、疑問にもやはり思ってしまいます。いずれにせよ現代の大きな流れの中なので自分勝手に生きるのが良いとは思います。

まとまっていませんが、この辺で。。。またお勧め大学については続編を書こうと思います。

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*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます
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